【重要】手のしびれ鑑別
おはようございます!
SSC整骨院の林です。ますます、寒くなってまいりましたが、みなさん、いかが、
お過ごしですか?本日は、手のしびれについて説明させていただきます。「肩から腕と手がしびれる」
そんなお悩みをもつ方々、たくさんいらっしゃるのではないのでしょうか。
このような症状が出た場合、どのような疾患の可能性が、あるのでしょうか?
重要な首を支える頸椎は、全部で七個あり、それぞれの骨と骨の間にある椎間板と
いうクッションでつながれています。
そして、その首の骨の横を通る神経が肩から肘、手、指先へと
つながっているのです。ですから、手のしびれがある場合は、ポイント①首からの疾患か?
ポイント②肘からの疾患か?
ポイント③手の疾患か?これらを鑑別しなければなりません。それでは、首の疾患で考えられるものは?①頸椎症性神経根症
「首の骨(頸椎)」の痛みや変形性したせいで、「神経根」を
傷害している。主な原因は加齢で、骨がもろくなってくる中高年の年代の人なら、だれでもこの
病気を患う可能性はあります。
②頸椎椎間板ヘルニア
「椎間板(骨と骨の間のクッション)」が痛んで飛び出したせいで、「神経(脊髄)」または
「神経根」を障害している。男女ともに中高年になってこの疾患を発症する人が多く、
原因としては首の骨の老化が考えられます。
③胸郭出口症候群
この病気を患う人は、ほとんどが女性です。その理由として、女性にはなで肩の人が
多いからだと考えられます。なで肩の人は鎖骨の位置が下がり気味で、神経や血管の通り道で
ある胸郭出口が狭くなっていて、さらに猫背の姿勢をとると、胸郭出口がせまくなり、腕のしびれを
引き起こします。次に、肘の疾患で考えられるものは?肘部間症候群
ほとんどの方が、肘の内側を何かで打ったりしたときにビーンと、ひどいしびれや痛みを
経験したことがあるでしょう。これが尺骨神経が打ち身を起こしたときの症状です。
この尺骨神経が肘部管のところで圧迫され、手のしびれの原因となります。そして最後に手の疾患で考えられるものは?手根管症候群
成人女性の手のしびれの原因としては、最も多いものです。
手に行く神経には3つの神経(尺骨神経・橈骨神経・正中神経)があり、そのうちの
ひとつである正中神経は、手首の関節の部分にあるトンネル状の管の中を通っており、
この管のことを手根管といい、その部分が圧迫され、手にしびれが出ます。以上です。と言いたいところですが、ここで最も注意しないといけないのが
内科的疾患
です。整形外科的な疾患と思い込み、命の危険性をともなう
脳血管障害・糖尿病などの疾病を見落すことはあってはなりません。
私が整形外科で働いていたとき、小学生高学年くらいの男の子が膝が腫れているということで
来院されました。レントゲンに不明瞭な石灰化と、様々なテストの結果、痛みがでなかったことで
大学病院に診察してもらったところ、骨肉腫という骨にできる癌が発見されました。
もし、そのまま、整形外科的な疾患と鑑別し、治療を続けていれば、命の保証は
ありませんでした。
私たちは、患者さんを治すことは、もちろん当たり前ですが、そこに集中しすぎて鑑別を
間違えると、結局は自己満足になってしまい、患者さんのことを第一に考えた治療には
なりません。
常にいろいろなことを、柔軟に頭の中で考え、診察することが重要だと
私は考えます。いかがでしたか。
わからないことなどありましたら、お気軽にご連絡ください。